YouTube広告を出稿するメリットとは?人気の成功事例もご紹介
動画広告の宣伝効果はとても高いと聞くので、YouTube広告を出稿してみようと考えているけれど、メリットがよくわからず効果があるのかどうか不安に感じている人はいませんか?
この記事ではYouTube広告を出稿するメリットから、成功事例まで詳しくご紹介します。
YouTube広告を出稿するメリットとは?
YouTube広告を出稿すると、どのようなメリットがもたらされるのでしょうか。
3つご紹介します。
スマホによって新たに生まれた消費者行動モデルに対応できる
2019年、Googleはスマホの普及によって24時間いつでも買い物ができるようになったことを背景に生まれた消費者行動モデルである「パルス消費」を提唱しました。
パルス消費とは、スマホで見つけた商品やサービスに対して瞬間的に購入意欲が高まり、そのまま購入するという消費者行動モデルです。
この「検索→センサーに反応する→購入する(Explore→Hit→Action)」という順番で起こるパルス消費はZ世代に多く見られるとされます。
株式会社ネオレアが2020年9月に全国の中学生・高校生・大学生・U-25社会人173人を多少に行ったアンケート調査において、情報収集をする時に使う媒体をたずねてみたところ、次のような結果が出ました。
対象者 | 中学生 | 高校生 | 大学生 | U-25社会人 |
1位 | Instagram(26%) | Instagram(26%) | Instagram(32%) | Twitter(33%) |
2位 | YouTube(21%) | Twitter(20%) | Twitter(23%) | Instagram(27%) |
3 | テレビ(21%) | YouTube(18%) | 口コミ(21%) | 口コミ(16%) |
また2022年に公表された「令和4年版消費者白書」で、商品やサービスを購入する際に重視しているものをたずねた所、Z世代では次のような結果となりました。
重視する内容 | 品質・性能の良さ | 価格の安さ | 見た目・デザイン |
10代後半 | 94.2% | 92.5% | 83.8% |
20代 | 98.1% | 92.1% | 83.5% |
これらのことからパルス消費をすることの多いZ世代に向けてYouTube広告を発信するのは、商品やサービスの品質や性能の良さ、価格、デザインなどをわかりやすく伝えることができるためメリットが大きいと言えるのです。
参考:Think with Google「総集編:スマホによって生まれた新たな消費行動『パルス消費』とは?4つの記事で学ぶデジタルマーケティングの可能性」
参考:消費者庁「令和4年版消費者白書目次」
参考:株式会社ネオレア「Z世代の『情報収集』についての実態調査が公開」
商品やサービスを購入した際のお客様満足度を高めることができる
2022年10月に行われたマーケターのための祭典「Brandcast」では、YouTubeの視聴者に対して行われた買い物時の意志決定についての調査結果として、次の内容が発表されました。
買い物時の意志決定についての意見 | 割合 |
YouTubeではもともと買おうとしていたものよりもより良いものを発見できる | 85% |
YouTubeの影響でもともと買う予定のなかったものを買ったことがある | 71% |
YouTubeは自分が最善の決定ができるという自信を与えてくれる | 76% |
この結果から、YouTube広告は視聴者に対して購入するかどうかの決定の後押しをし、購入した際のお客様満足度を高める役割を果たすという効果があるのがわかります。
参考:Think with Google「生活者に選ばれるYouTube、商品購入に強い影響力――『ブランド・ジャパン』でも1000ブランド中1位」
広告の効果測定ができる
YouTubeチャンネルとGoogle広告アカウントを紐づけると、Google広告アカウントのトップページにあるタブの「レポート」からYouTube広告の効果測定ができます。
YouTube広告の効果測定のために使用される主な指標は次の通りです。
指標の種類 | 概要 |
表示回数 | サムネイルや動画の最初の部分が表示された回数 |
有料の視聴回数 | 広告が表示されただけではなく大部分または全部見た回数 |
インタラクション数 | 広告の上で何らかの動作を行った人の数 |
エンゲージメント数 | 広告の種類別に定義された動作を行った人の数 |
視聴率 | 視聴回数÷表示回数 |
動画再生時間の割合 | 広告を25%、50%、75%、100%再生した人の数 |
獲得アクション数 | 広告視聴後の動画視聴数、高評価数、チャンネル登録者数、再生リストに追加された動画数、共有数の合計 |
YouTubeチャンネルとGoogle広告アカウントの紐づけ方や、指標の詳細についてはGoogle広告ヘルプに記載があるので、広告効果がどのくらいあったのかをデータで確認したい人は目を通してみることをおすすめします。
参考:Google広告ヘルプ「YouTube広告と視聴に関する指標について」
参考:Google広告ヘルプ「サービス間のリンク設定:YouTubeチャンネルとGoogle広告アカウントをリンクする」
成果が上がるYouTube広告の出し方とは?
成果が上がるYouTube広告の出し方には、どのようなポイントがあるのでしょうか。
3つご紹介します。
①YouTube広告を配信するタイミングを目的に応じて変える
2022年4月に日本マーケティング学会が発表した「YouTubeにおける動画広告挿入のタイミングにおける記憶と購入意向への影響」という論文では、商品やサービスへの認知を高めたい場合は動画の中盤、購入意欲を高めたい場合は冒頭に動画広告を挿入するのが望ましいことが紹介されています。
このことからYouTube広告の出し方のポイントとして、目的をあらかじめ決めておき適切なタイミングで配信を行うことがより費用対効果を高めるのを覚えておく必要があるでしょう。
参考:日本マーケティング学会「YouTubeにおける動画広告挿入のタイミングにおける記憶と購入意向への影響」
②ABCDフレームワークを満たすYouTube広告を作る
GoogleとKANTERの共同調査の結果で、「ABCDフレームワーク」を用いたYouTube広告においては、短期的な売上リフトの値が30%、長期的なブランドに対する貢献度は17%向上することがわかりました。
ABCDフレームワークは次の4つの要素の頭文字を取って名付けられています。
・Attention=没入型のストーリーで注目を集め、視聴者の関心を引き込む
・Branding=早い段階で、頻繁に、そして十分にブランドを認知してもらう
・Connection=ブランドストーリーと視聴者の感情を結びつける
・Direction=ブランドが望むアクションを視聴者に対して明確に提示して行動を促す
成果を上げるYouTube広告を作りたい場合、まずはABCDそれぞれの要素を満たす企画や構成を考えることから始めてみるのをおすすめします。
参考:Think with Google「RIZAP、アドビ、カネボウのYouTube広告の作り方――ABCDフレームワークで広告効果が向上」
③自分ごととして捉えてもらえるYouTube広告を配信する
株式会社ネオマーケティングが20才~69才の男女1,000人を対象に行ったアンケート調査で「視聴した動画広告の内容が自分向けだと感じることはどのくらいあるか」とたずねた所、「ほとんど感じない」と回答した人が67.8%という結果でした。
このことから、YouTube広告の配信で成果を上げるためには、ターゲット顧客の人物像をペルソナとしてしっかりと定め、そのペルソナに近い属性を持つ人たちに向けて広告を配信する必要があることがわかります。
参考:株式会社ネオマーケティング「20歳~69歳の男女1000人に聞いた『動画広告の接し方に関する調査』
YouTube広告の成功事例
YouTube広告の成功事例には、どのようなものがあるのでしょうか。
3つご紹介します。
セブンイレブン・ジャパン「ななチキ」
2022年7月にセブンイレブン・ジャパンでは、店頭での売り上げアップを目標として「ななチキレッド」の発売キャンペーンを開始しました。
この時セブンイレブン・ジャパンでは、全国の都道府県をテレビCMのみで宣伝する「コントロールグループ」と、テレビCMとYouTube広告の2つで宣伝する「テストグループ」に分けて、売上リフトの値を検証したのです。
すると「テストグループ」では売上が3%増加し、広告の費用対効果の値であるROASは182%となり、想定を上回る広告効果を達成することができたのです。
YouTube広告の効果を可視化して今後につなげながら、売上も大きくアップさせることのできた成功事例だと言えるでしょう。
森永製菓「inゼリー」
森永製菓は受験生に向けた「inゼリー」のキャンペーンで、全国の各地区をテレビCMのみで宣伝する「コントロールグループ」とテレビCMとYouTube広告両方で宣伝する「テストグループ」に分け、両者の売り上げに差が出るのかを検証しました。
その結果テレビCMとYouTube広告の予算配分は10:1であったにもかかわらず、10代、30代、50代においてはテストグループがコントロールグループと比較して売上が13%、販売個数が15%増加し、ROASは650%という結果となったのです。
YouTube広告が視聴者の購入意欲を高める結果になったのはもちろんのこと、費用対効果が高いこともわかった成功事例だと言えるでしょう。
参考:Think with Google「セブンイレブン『ななチキレッド』や森永製菓『inゼリー』、YouTube広告が実店舗での売り上げにも貢献」
眞露株式会社「恋スル!チャミスル」
眞露株式会社がYouTube広告で配信した「恋スル!チャミスル」は優れたYouTube広告に贈られる「YouTube Works Awards Japan 2022」のBest sales部門賞を受賞しました。
「恋スル!チャミスル」のフルバージョン動画は347万回も再生され、その結果月の売上が前年比で60%も増加したのです。
また審査で評価されたのは、話題にしたくなるエピソードが広告内にたくさんあり、SNSでの口コミにつながる仕組みが丁寧に設計されている」という点でした。
拡散したくなるYouTube広告を配信するという新しい取り組みを行い、成果を上げた好事例だと言えるでしょう。
参考:Think with Google「2022年YouTube広告賞のグランプリと受賞作が決定――『VOICE PROJECT』や『モンハン保険』など7作品」
YouTube広告の配信からYouTubeCM動画の作成はお任せください
emo planningでは今までにもご紹介した通り、ただYouTube広告を配信しただけでは成果が出ず、メリットにもつながらないと考えています。
そのため目的に合わせ、視聴者の「感情を動かす」映像制作をプラスすることで、費用対効果を追求しています。
具体的には次のようなことを実践しています。
・大手企業の映像制作に携わったスタッフが制作を行い、ハイクオリティなYouTube広告とする
・地方を拠点とすることでコストを削減し、クオリティに予算を割けるようにする
・企画・構成・見積もりは無料対応とする
・年間200本以上の構成・台本を執筆する構成作家が企画・構成を提案する
・広告プランナーがトータルの広告戦略も立案する
YouTube広告の映像を制作してみたもののクオリティに満足できない、映像制作会社に企画の意図を汲んでもらえない、YouTube広告制作の価格相場がわからないといったお悩みのある方は、ぜひ一度当社にお声がけください。