デジタルサイネージとは?仕組みから使うメリットまで詳しくご紹介

自分が運営するクリニックでは集患のために看板を設置しているけれど、内容変更のたびに手間や費用がかかって大変だと感じている人はいませんか?
この記事では、そんな人に知ってほしいデジタルサイネージについて詳しくご紹介します。
デジタルサイネージとは?
デジタルサイネージとは、ディスプレイやプロジェクターなどの映像を表示できる装置を用いて情報や広告を発信する電子看板システムのことです。
デジタルサイネージについて「仕組み」「サイズ」「法定多用年数」の3つの観点からもう少し詳しくご紹介します。
デジタルサイネージの仕組み
デジタルサイネージはその仕組みによって以下のように分類できます。
分類 | 項目 | 概要 |
スタンドアロン型 | ― | コンテンツを書き込んだUSBメモリーやSDカードなどを差し込んで、ディスプレイに表示する方法 |
ネットワーク配信型 | オンプレミス型 | コンテンツをサーバ(専用サーバを利用)へアップロードし、有線LANやWi-Fiなどのネットワークを通じて、ディスプレイに表示させる方法 |
クラウド型 | コンテンツをサーバ(クラウド環境を利用)へアップロードし、有線LANやWi-Fiなどのネットワークを通じて、ディスプレイに表示させる方法 |
クリニックに設置する場合におすすめなのがクラウド型のデジタルサイネージで、サーバ設置の手間がなく手軽に配信できるのが特徴的です。
参考:RICOH「デジタルサイネージとは?仕組みから価格・活用メリットをご紹介」
デジタルサイネージのサイズ
デジタルサイネージのサイズには以下のような種類がありますが、設置場所や用途に合ったサイズ選びが視認性や効果の面で重要です。
サイズ(インチ) | 横幅×高さの目安(mm) | 主な用途の例 | 縦横比(目安) | 推奨輝度(屋内) | 推奨輝度(屋外) |
10インチ〜15インチ | 約220×130〜340×200 | 卓上POP、レジ横、エレベーター内などの小型表示 | 16:9 | 250〜350cd/㎡(カンデラ毎平方メートル) | ×(屋外は非推奨) |
22インチ〜24インチ | 約500×300〜550×340 | 店舗の棚上、受付カウンターなど中小スペース | 16:9または4:3 | 300〜400cd/㎡ | ×(屋外は非推奨) |
32インチ | 約730×430 | 店頭案内、病院・クリニックの待合表示など | 16:9 | 350〜450cd/㎡ | 1000cd/㎡以上が目安 |
43インチ | 約970×560 | 店舗前面、公共施設の情報案内用 | 16:9 | 400〜500cd/㎡ | 1200cd/㎡以上が目安 |
55インチ | 約1240×710 | ショッピングモール、交通機関、商業施設など | 16:9 | 500cd/㎡〜 | 1500cd/㎡以上が目安 |
65インチ以上 | 約1460×850〜 | 大型施設、イベントホール、屋外看板用など | 16:9または21:9 | 500cd/㎡〜 | 2000cd/㎡以上が望ましい |
輝度とは人の目に届く光の明るさを数値化したもので、照明を設計するのに重要な指標として用いられます。
デジタルサイネージは屋内と屋外両方に設置されるためそれぞれ必要な輝度が異なり、屋内用では300〜500cd/㎡程度、屋外では太陽光に負けない1000cd/㎡以上の高輝度が推奨されるのです。
クリニックでは安全性と視認性の高さを重要視して選ぶのがおすすめです。
デジタルサイネージの法定耐用年数
画像出典:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」
デジタルサイネージの導入や減価償却を検討する際には、法定耐用年数の把握が重要です。
法定耐用年数とは、減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表第一「機械及び装置以外の有形減価償却資産の耐用年数表」で定められた減価償却の耐用年数のことです。
国税庁では各機器の法定耐用年数を調べやすくするため、ホームページで「主な減価償却資産の耐用年数表」を発信していますが、これらによると看板の法定耐用年数は3年とされています。
デジタルサイネージは「屋外広告物(看板)」として扱われることが多いため、法定耐用年数は3年とされます。
参考:e-GOV法令検索「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」
デジタルサイネージをクリニックに導入するメリット
デジタルサイネージをクリニックに導入するメリットは次の通りです。
・患者の皆さんの待ち時間にかかるストレスを軽減できる
・医療情報の発信や予防啓発ができる
・受付スタッフの説明作業の負荷を軽減できる
・非接触型の案内ができるためクリニックの感染予防対策になる
・クリニックのブランディング強化につながる
・診療内容や専門性がアピールできる
本来の看板広告としての役割だけではなく、スタッフの負荷軽減や感染予防効果などのメリットが大きいのがわかります。
デジタルサイネージをクリニックに導入するデメリット
デジタルサイネージをクリニックに導入する場合、以下のようなデメリットも発生します。
・高齢者やITに不慣れな患者には内容が伝わりにくい場合がある
・設置場所や大きさに制限がある
・医療情報の正確性や広告規制(医療法)に抵触しないよう、コンテンツ管理が必要となる
ただし、設置場所の工夫やコンテンツの配慮によって、こうしたデメリットを最小限に抑えることも可能です。
デジタルサイネージを導入したい場合は、あらかじめメリットとデメリットを比較検討するのが大切です。
デジタルサイネージをクリニックに導入する場合に使える補助金
デジタルサイネージをクリニックに導入する際に、もし予算にあまり余裕がない場合は補助金の申請も視野に入れておきましょう。
例えばIT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けたITツールの導入を支援する補助金ですが、従業員規模が300人以下の医療法人や社会福祉法人が申請対象となります。
ホームページには手続きの詳細だけではなく、補助金シミュレーターも設置されていてあらかじめ補助金申請可能額をシミュレーションできます。
また過去にIT導入補助金を利用してツールを導入した事例も掲載されているため、クリニックの事例を探してみるのもよいでしょう。
デジタルサイネージ看板をクリニックで導入した事例
デジタルサイネージのメーカーであるNECでは導入事例を多数ホームページで公開しています。
例えば埼玉県立がんセンターでは大病院ならではの長い順番待ちの時間に対する、患者の皆さんの不安や不満を解消できないのが課題でしたが、デジタルサイネージの導入で心理的なストレスを軽減できたのです。
患者の呼び出しシステムも導入したため、患者の皆さんが携帯する端末に通知を発信できますが、それと同時に自動的にデジタルサイネージの大型ディスプレイにも診察待ち番号を表示するようにしました。
2つのシステムがが補完しあうため、埼玉県立がんセンターでは患者の皆さんが特定の場所にいなくてもすぐに自分の呼び出しを確認できるようになったわけです。
デジタルサイネージと呼び出しシステムの組み合わせが患者の皆さんの待ち時間にかかるストレスを大きく軽減した好事例だと言えるでしょう。
参考:NEC「患者案内ソリューション AdWindow Select SX 導入事例 埼玉県立がんセンター 様」
emo planningではクリニックにおけるデジタルサイネージ活用のご相談をお受けしています
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当社はWebマーケティングの専門会社と思われがちですが、実はクリニックさまが開院する際に院内外の看板デザインなども手がけているのです。
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まとめ
デジタルサイネージとは、ディスプレイやプロジェクターなどの映像を表示できる装置を用いて情報や広告を発信する電子看板システムのことです。
この記事も参考にして、ぜひクリニックの内外にデジタルサイネージを導入してみてください。